

私中西(家庭教師のアクセスプロ講師代表)が普通の公立小学校に通うRさん(仮名)に初めて会ったのは、Rさんが6年生になってゴールデンウィークが明けた5月の上旬のことでした。
Rさんはそれまで中学受験を考えたことはなく、そのため当然塾に行ったことはおろか受験勉強もしたことがなかったため、これから受験に向けて準備を始めたいということで、ご両親共々どうしていけばよいのか分からずにいたところチラシで私のことを知り、藁をもすがる思いでご相談をお願いしたというとこでした。
Rさんは親友が日大日吉中学を目指して頑張っている姿を見ているうちに自分も日大日吉中学に入りたいという気持ちが湧いてきたとのことで、とにかく頑張るから何とか日大日吉中学に合格したいと言っていましたが、ご両親は他の受験生が4年生ごろから頑張っている中でうちの子が今から始めても本当に間に合うのかということが一番の心配であると私に訴えました。
私は無責任な発言はできないと思いつつも、今までの指導経験上やり方次第では今からでも充分に勝算はあると分かっていたので、「大丈夫、間に合いますよ」と力強く答えました。
それを聞いた時のご両親やRさんの嬉しそうな顔は今でもはっきりと覚えています。

そうは言ってもRさんが他の受験生と比べて受験勉強開始時期でハンデを負っていることは間違いないので、受験本番までに残された時間をいかに効率良く中身を濃く学習させるかという点に私の心血を注がなければならないことは確かでした。
幸いRさんは志望校が日大日吉中学だけとはっきり目標が一つに定まっていましたので、それに向けた作戦や戦略を練ることは比較的やりやすい状況ではありました。
まず私はRさんの学習内容を時期により5つに分け、無理・無駄なく段階を追って着実に力をつける学習スケジュールを作成しました。
5月・6月を第一期として、まずは6年生の終わりまでの学校の内容の予習と復習をし終えることを目標にしました。
夏休みを含めて7・8月を第二期として、この時期は中学入試で出題される基礎事項のマスターを目標にしました。
9・10月を第三期としてここでは基礎~標準レベルまでの入試問題の中で日大日吉中学に出題される可能性のあるパターンの演習と解法の習得を目標にし、11・12月を第四期として日大日吉中学の過去問演習と弱点項目の補強を目標にしました。
第五期である最後の1月は総復習の時期として、学習内容で抜けているところや忘れているところのフォローの時期に充てました。
途中計画通りにいかないところや予定よりも遅れてしまったところもありましたが、その都度計画を修正しながら何とか目標をƒ一つ一つクリヤーさせていきました。

こうした取り組みを続けていく中で、Rさんの成績は目に見えて伸びていき、初めて受けた7月の模試では偏差値が40あるかないか程だったRさんの成績は最後の12月の模試では日大日吉中学合格可能性の判定で80%をもらうことができるほどになりました。
そして入試本番では本人が後で私に教えてくれましたが、自分でも不思議なくらい結構自信を持って臨むことができたそうで、その結果見事に日大日吉中学に合格することができました。
これも私の言葉を信じてついてきてくれたRさんやご両親の努力の成果であると感謝しております。

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算数難易度:★★★☆☆
国語難易度:★★★☆☆
理科難易度:★★★☆☆
社会難易度:★★★☆☆
この学校は日本大学の付属校の一つで、数ある日大付属校の中で最も歴史のある学校です。

全体的に問題のレベルは基本レベルから標準レベル程度の問題が多いが、幅広い知識を要するものや、単なる断片的な知識の暗記だけでは解けない問題も含まれる。理科社会の配点が算数国語に比べて相対的に低いので、国語と算数の2科目が得意な人が有利になる傾向がある。

科目 | 配点 | 時間 | 問題数 | 難易度 | 記述・要途中式 | 難問出題率 | 出題タイプ | 合格最低ライン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国語 | 100点 | 50分 | やや多い | 普通 | 10% | 5% | A | 65% |
算数 | 100点 | 50分 | 普通 | 普通 | 0% | 0% | A | 65% |
理科 | 50点 | 理社で60分 | やや少ない | 普通 | 0% | 5% | A | 65% |
社会 | 50点 | 理社で60分 | 普通 | 普通 | 0% | 5% | A | 65% |
A タイプ |
全体の9割以上が知識や公式を知っていて、その活用法が分かっていれば解ける出題の学校。 | B タイプ |
全体の3割以上が正解を出すために、思考力や発想力を必要とする問題の学校。 | AB タイプ |
全体の1割から3割がBタイプ(正解を出すために思考力や発想力を必要とする問題)の学校。 |
---|

科目 | 出題されやすい単元・形式 |
---|---|
国語 | ●説明・論説文 ●小説・物語文 ●漢字の読み書き ●ことばの知識、語句の意味 ●文法、文学史 |
算数 | ●計算 ●数の性質、約束記号 ●割合、場合の数 ●還元算、旅人算 ●平面図形、立体図形 |
理科 | ●生物総合 ●気体の性質 ●溶解 ●力のつりあい |
社会 | ●国土と自然 ●貿易 ●歴史総合 ●憲法 ●三権のしくみ |

科目 | 学習すべき内容・学習方法 | 試験での得点方法 |
---|---|---|
国語 | 国語の知識としては、慣用句、ことわざ、漢字の読み書き、漢字の成り立ち、文学史、主語と述語の関係、副詞、接続語、品詞の知識がよく問われるのでしっかりと覚えておくことが重要。読解力対策としては段落構成、内容理解、全体の要旨、作者の主張、情景の読み取り、主題、表現技法がおさえられるように練習をしておくことが肝心である。 | 問題数が多いので、漢字や語句などの知識問題から手早く解答し、さらに選択問題、記述問題の順に出来る限り解答するようにする。 |
算数 | まずは計算力を高めることが肝心。□に当てはまる数を求める還元算は必ず出題されるので、確実に解けるようにしておくことが必要。図形問題も必ず出題されるので平面図形・立体図形ともに基本から標準レベルまでが解けるようにしておくことが重要。その他数の性質、場合の数、割合、旅人算もよく出題されるので典型的な問題はすらすらと解けるようにしておくことが有効である。 | 大問1全部と大問2以降の各大問の初めの問題は比較的簡単なのでまずそこから解答し、余力で他の問題も可能な限り解答するようにする。 |
理科 | 問題数が比較的少ないため、どの分野から出題されても得点できるように幅広く学習しておくことが肝心。苦手単元があれば重点的に練習して苦手を克服しておくことが必要。物理分野では必ず計算問題が出題されるので問題集等で典型的な問題は解けるようにしておくことが有効である。 | 知識問題から解いていき、時間に余裕があるため計算問題もあわてずじっくりと取り組み、得点できるところは確実に得点に結び付けたい。 |
社会 | 出題は基本的な内容が中心なので基礎知識をしっかりと覚えることが一番重要である。図や地図、グラフを見て答えさせる問題も出題されるので過去問や入試問題集等でその種の問題もよく練習しておくことが有効である。用語を漢字で書かせる問題もあるので基本的な用語は漢字で書けるようにしておくことが肝心。 | 時間に余裕があるのであわてずにじっくりと取り組み、得点できるところは確実に得点に結び付けたい。 |

科目 | 問題傾向が似ている学校 |
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国語 | ■帝京中 ■日大第一 ■中央大学横浜中 |
算数 | ■中央大学横浜中 ■独協埼玉 ■明治学院中学 ■自修館 |
理科 | ■カリタス女子 ■東京純心女神 ■中央大学横浜中 ■田園調布学園 |
社会 | ■湘南学園 ■神奈川大学付属中学 ■関東学院 |

日本大学(日吉)中学校攻略のポイントは、「正確性」「苦手分野を作らない」です。
出題される問題の難易度が基礎から標準レベルの問題が多く比較的高得点の争いになるため1問のミスが合否を分けることになりかねないので、ミスが起こらないように正確に問題を解く練習をしておくことも大切です。出題範囲がバランスよく全般にわたっているため、苦手な単元を持たないようにすることも非常に重要と思われます。