外観

学校名 慶應義塾湘南藤沢中等部
共学・別学 共学校
住所 〒252-0816 神奈川県藤沢市遠藤5466
ホームページ

https://www.sfc-js.keio.ac.jp/

総合難易度:★★★☆☆

  • 算数難易度:★★★★☆
  • 国語難易度:★★★☆☆
  • 理科難易度:★★★☆☆
  • 社会難易度:★★★☆☆

慶應湘南藤沢中等部について

慶應湘南藤沢中は、慶應義塾大学系属の中高一貫校です。
情報教育と英語教育に力を入れており、情報教育ではパソコンの台数もかなり多く設置しており、休み時間には自由にパソコンを使うことが可能です。 また、英語教育では十数名ものネイティブの教師がおり、日常的にネイティブな英語に触れることで英語力の向上が図られています。 入学試験はすべての科目で問題量が多い上に、解答時間が短くなっています。
また、問題のレベルは標準的ですが、一部では思考力が必要な問題、個性的な問題が出題される傾向にあります。

 

入試の特長

①問題数に対する解答時間が短い。

②ほかの学校にはないような問題も出題される。

③理科・社会は国語・算数の半分の配点。

科目別の分析

科目別出題形式・タイプ分析

科目 配点 時間 問題数 難易度 記述・要途中式 難問出題率 出題タイプ 合格最低ライン
国語 100点 45分 長文が非常に長い 標準 40% 5% A 70%
算数 100点 45分 やや多い やや難 0% 15% AB 70%
理科 50点 24分 やや多い 標準 10% 10% A 70%
社会 50点 25分 多い 標準 0% 10% A 70%

 

出題タイプの解説

  • Aタイプ全体の9割以上が知識や公式を知っていて、その活用法が分かっていれば解ける出題の学校。
  • Bタイプ全体の3割以上が正解を出すために、思考力や発想力を必要とする問題の学校。
  • ABタイプ全体の1割から3割がBタイプ(正解を出すために思考力や発想力を必要とする問題)の学校。

科目別出題傾向

科目 出題されやすい単元・形式
国語

●物語・小説・伝記

●随筆、紀行文、日記

●心情・情景の読み取り

●詩

●漢字(熟語・慣用句の書き取り)

算数

●四則計算

●容積・体積

●割合と比

●数列・規則性

●速さ・旅人算・流水算・通過算

理科

●植物

●動物

●天体

●実験・観察

●水溶液

●物質の状態変化

社会

●日本の国土と自然

●農業

●歴史全般(時代順に並べる問題は頻出)

●政治

●時事問題

●世界地理

慶應湘南藤沢中等部の科目別攻略方法

国語の攻略方法

国語の出題傾向と学習方法

非常に長い長文が出題されるため、文章を速く正確に読むための速読力をつける練習が必要。
記述問題で差がつくので登場人物の心情の変化や細部の読み取りを表現できるための記述練習が重要である。
漢字や慣用句の書き取り対策も必要である。

 

試験で高得点をとるポイント

長文は読むのに時間がかかるので知識問題からてきぱきと片付け、長文読解や記述問題に時間がかけられるようにする。

算数の攻略方法

算数の出題傾向と学習方法

難問・奇問は出ないが応用問題レベルの問題は多く出題されるので、基本だけでなく典型的な応用問題の練習も充分に行っておく必要がある。特に立体図形や規則性、速さの単元は毎年出ており、充分な練習が不可欠である。

 

試験で高得点をとるポイント

大問1.2全部と大問3以降の(1)は比較的簡単なのでそこから解いていき、合格のためには(2)までは押さえたい。

理科の攻略方法

理科の出題傾向と学習方法

図やグラフ、実験結果から読み取る問題が多く出題されるので、過去問や他校の入試問題等でそのパターンの問題練習を充分に積んでおく。動物・植物の分野は図鑑などで詳しく知識を暗記することが重要。

 

試験で高得点をとるポイント

解答時間が短いので選択問題や用語記入問題から片付け、計算問題や記述問題にも時間がかけられるようにする。

社会の攻略方法

社会の出題傾向と学習方法

地理分野は地形図の読み取りや産業・貿易・世界地理の単元を、歴史分野では時代順に並べる問題や農業史・外交史といったテーマ別の問題を、公民分野は政治の仕組みや国際社会・基本的人権を重点的に学習する。時事問題も毎年出るのでよく学習しておくこと。

 

試験で高得点をとるポイント

問題数が多いので解けるところからどんどん解いていく。ほとんど全て選択問題なので自信が無くても答えは全問書く。

科目別類似問題傾向の学校

科目 問題傾向が似ている学校
国語

渋谷教育学園幕張、本郷中学校、攻玉社

算数

穎名館中、桜蔭中、開智中、青山学院中等部

理科

雙葉中、跡見学園中、白百合学園中、共立女子第二中

社会

東邦大付属東邦中、桜蔭中、市川中

プロ講師による合格までの指導体験記

プロ講師による指導実例

私が、6年生の春の時点ではとても慶應湘南藤沢中等部に合格できそうもない生徒を合格へと導いた実際の記録として、T君(仮名)の家庭教師として指導を行った実例をご紹介したいと思います。

 

T君は早稲田アカデミーに通う新6年生(指導開始時)の生徒で、指導を開始した時点で既にT君自身は慶應湘南藤沢中等部への進学を強く望んでいましたが、その時点でのT君の成績は4科目総合偏差値が50台の半ば(四谷大塚の組み分けテスト)という状況で、このままではとても慶應湘南藤沢中等部には届きそうもないのが現状でした。

 

T君は4科目の中でも国語を特に苦手としており、それが他の科目の足を引っ張っていましたので、まずは国語が苦手な原因の分析から取り掛かりました。

その結果、T君は国語の文章題を自己流にただ何となく読んでいるだけで読んだつもりになっており、また問題の解き方も自己流で、選択問題なども自分の感性でこの選択肢が正解と思うからこれを選ぶというような選び方で解答していたことが判明したのです。 こういうタイプの生徒は、往々にして間違えた問題の復習でも解答解説に正解がこう書いてあったからこの答えだ、というふうにただ答えを覚えていて、それで復習したつもりになっていることが多いのです。。

 

プロ講師は国語の弱点をどう対策するか?

そこで私が行った対策の一つ目は、文章構成別読解法と名付けた方法を指導したことです。 この方法は国語の文章を自己流に読む方法ではなく、作者の意図に素直に従い内容をきちんと把握するための読解方法です。

具体的には、まず国語の文章を大きく説明文・論説文・随筆と小説・物語文との二つに分け、それぞれの文章ごとによく見られる構成や文章の形、内容のパターンを覚えさせ、文章を読むときにどのような点に注意しながら読めばよいのか、どこに線を引いたり印をつけたりすれば良いのかを教えた上で、受験国語の読解テクニック 実戦問題集 (シグマベスト)という教材を使い様々なタイプの文章でその読解方法を訓練させるということを行いました。 この訓練により、T君の文章の読み方の精度は格段に向上し、内容の把握の度合いや読解に要する時間にも改善がみられるようになりました。

 

しかしせっかく文章を読む力が向上しても、問題を自己流で解いていたのでは正解にはなかなかたどり着けません。 そこで対策の二つ目として、問題パターン別理詰め解答法という方法の訓練を行いました。 この方法は、国語の問題も感性で解くのではなく、算数と同じようにパターンごとに理詰めで正解を求めるための方法で、選択問題、穴埋め問題、書き抜き問題、記述問題など問題形式や設問内容ごとに問題をパターン化し、パターンごとに、こうだからこれが正解、こうだからこれは不正解と理詰めで正解を見つけることができるようにする学習方法です。

 

これらの対策を続けていった結果、もともと理屈っぽかったT君は理詰めで国語の読解問題を解くことができるようになっていき、選択問題だけでなく、今までは空欄の多かった記述問題でも得点できるようになってきて、国語の成績は期待通り向上してきました。

 

算数で安定して好成績をとる方法

国語の目途がついたところで次に目立ってきた問題点は、算数の成績が安定しないということでした。

T君は算数の成績が良い時は偏差値が65を超える時がありましたが、逆に悪い時は40台になってしまう事もあり、成績の変動が激しかったのです。この原因は、T君が図や表を書いて整理しながら考えるという作業を面倒がって怠っていたことにありました。

そのため、たまたまそのような作業をしなくても解けるような問題が多く出題された時は成績が良く、反対に問題を分析したり様々なケースを調べたりしないと解けないような問題が多く出題された時には悲惨な成績になってしまうのです。

 

そのような状況を見て私が行ったことは、段階順問題図式化分析法という訓練です。これは少しずつ段階を追って、問題分析に必要な作図や作表の技術を身につけさせる訓練で、まず第一段階として私の描く図や表をまねして描かせる練習をさせることで図表を描く習慣を身につけさせ、図表を描くことに慣れてきたところで、第二段階として、この問題はどういう図を描いたりどういう表を書いたりすると解けるようになるのかを考えさせる練習を行い、第三段階としてT君自身に図や表を書かせることで問題の分析と解答までの筋道を見つけさせる練習を行わせるものです。 練習のための教材は、みくに出版のいわゆる「銀本」を使い、そこから私が選んだ問題を解かせながら訓練を行いました。

こうした訓練を繰り返していくうちに次第にT君は問題分析力がついてきて、初めて見るタイプの問題でも解けるようになっていき、算数で安定的に得点できるようになったのです。

 

そして

慶應湘南藤沢の入試問題は難しい問題を解けることよりも、標準レベル位までの問題を早く正確に解けることが重要なので、9月になり過去問を行う時期になってからは、過去問をどういう時間配分でどの問題から取り掛かるべきかや解かなくてもよい問題(捨て問)はどれかを見極める訓練を徹底的に行い、短時間で1点でも多く得点する技術を習得させました。

また慶應湘南藤沢の入試では少しのミスが命取りになることがあるので、ミスを防ぐための問題の読み方や線・印の付け方、答案のチェックの仕方も徹底して訓練させました。

 

これらの訓練の結果、T君は入試本番では苦手の国語で7割以上の得点を挙げることができ、見事慶應湘南藤沢中等部に合格できました。これもT君が私の訓練にしっかりとついてきてくれ、絶対に合格するぞという強い気持ちを持ち続けてくれたからだと思っています。

慶應湘南藤沢中等部対策にオススメの教材

  • 中学入学試験問題集 算数編(通称銀本)(みくに出版)
  • 受験国語の読解テクニック 実戦問題集 (シグマベスト)
  • 受験国語の読解テクニック 親ナビつき (シグマベスト)

対策まとめ

榎本先生

慶應湘南藤沢中攻略のポイントは「スピード」、「個性的な問題への対応」です。

問題のレベルは標準的ですが、問題に対する解答時間が少ないので、正確に早く解答する力が求められます。

日頃の学習でスピードを意識して取り組む必要があります。

また、一部では個性的な問題が出題されるので、過去問演習を多くこなすことで、傾向を掴んでおく必要があります。

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