Tちゃんの場合も同様で、それまでついていた家庭教師の先生が指導経験がなかったということもあり、毎週漠然と塾で分からなかった箇所だけを教えてもらっている状況でした。そのため、Pちゃんも勉強した気分になるだけで、それ以上自分で何をすれば志望校合格に近づくのか、そういったことが分からなくなってしまい、またその状況のまま毎日が過ぎていたのでした。
中学受験専門指導を掲げている我々アクセスでは、これまで長年蓄積してきたノウハウを元に、全ての教師に対し教務主任の私が受験本番までの計画の立て方から指導方法、さらに言うなら塾の方針や塾別指導の仕方までこと細かく研修してから派遣しています。
今回の生徒(Tちゃん)には昨年フェリスを合格させた実績のある大木先生を紹介しました。彼が昨年おこなった指導とは、夏過ぎまで徹底的に塾教材を使い基礎力を固める指導方法でした。そして夏からは志望校でよく出題される単元を、問題集や類題が出題されている学校の過去問から引っ張ってきて、それを貼り付けコピーし、独自の志望校合格問題集を作成したのでした。これを夏以降徹底しておこない、一通り終わったところで志望校の過去問に取り組んでみたところ、しっかりと合格点が取れ、それが自信につながり、模試でも判定合格率が70%。そしてフェリス合格へとつながったのです!
その自信からか、私と大木先生との打ち合わせの際、彼から「去年僕が受け持った生徒さんと非常に状況が似ています。今からならまだ何とかなりそうですね。任せてください!」と言われ、その自信に満ちた表情を見た私は、彼に任せれば大丈夫だな、と思ったことを今でもよく覚えています。
そして指導が開始しました。昨年同様、大木先生は夏までは日能研の基礎教材である「計算と漢字」などを使い徹底的に基礎力を固めていきました。しかし今回はなかなか偏差値に反映されません。実は彼が想像していた以上に、今まで塾で習ったことをTちゃんが忘れてしまっていたからなのです。しかしTちゃん自身はとても理解力のある生徒でした。
そんなある日、大木先生から「指導時間と指導回数さえ増やすことが出来れば必ず偏差値は伸ばせるんですが、塾が負担になっていてこれ以上指導時間を増やすことが出来ないんです。なんとかならないでしょうか?」と相談を受けました。そこで、もし塾を辞めるのであれば、その後どのようなカリキュラムで受験に臨むのか、等綿密な打ち合わせをし、お母さんと大木先生と私で三者面談をおこない、思い切って日能研を辞めることにしました。ある意味これは賭けとも言える決断でした。なにせ3年近く通ってきた塾を受験直前に辞めるわけですから。しかし大木先生とご家庭との信頼関係や、これまでの指導状況を考えると、どうしても塾の時間がTちゃんの負担になっていることは一目瞭然で、Tちゃんの性格なども考えた上で日能研を辞めるという選択肢をとったのです。
そして、その後大木先生が週3回指導にあたり、確認テストをおこなう意味でもう一人の先生を補助で週1回つけました。志望校のフェリスはご存知のとおりとても偏差値が高い学校で、出題傾向としては、算数では平面・立体などの図形。理科、社会などでは塾で習ったような問題がよく出題されます。よってそれに準じた問題集(メモリーチェック等)をとにかくたくさんこなしました。また、類似した問題が出題される桜蔭や女子学院、カリタスや清泉女学院などといった学校の過去問からも類題を引っ張り出し、作成したものをオリジナルテキストとして徹底的にこなしていきました。
その結果、家庭教師をはじめてから受け始めた首都圏模試では偏差値が20近く上がり、4科平均でも69という結果を出す事が出来ました。お母さんからは「数字を見たときは他人のものかと思いました!」と言われ、大木先生も「さすがにここまで伸びるのは驚異的ですよ!」と言っていました。しかしそれも全ては、彼とアクセスの指導方針がTちゃんにマッチしたからなのは言うまでもありません。
もちろんここで気が緩んでしまったら、それまでの努力が無駄になってしまいます。今まで以上に気を引き締め、ラスト2ヶ月間、過去問を使った指導を中心にラストスパートをかけました
。
そして・・・。合格発表当日、私も大木先生もTちゃんの合格は絶対大丈夫だとは思っていたものの、アクセスになかなか連絡が来ないため「もしかしたら・・・」と不安がよぎりました。他のご家庭から桜の一報が相次ぐ中、 Tちゃんからの連絡は15時をまわってもありませんでした。
そして16時をまわった頃でした。
アクセスの受付に見覚えのある子が・・・。胸の鼓動が最高潮に達しました。次の瞬間、Tちゃんの表情をみて一言かける前に私は思わず涙を流しました。
これからTちゃんがフェリス女学院の生徒として充実した
6年間を送ってくれることを願ってやみません。
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